【教養講座】ベンガルのヒンドゥーとムスリム：文学と芸術を通して

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ベンガルと呼ばれる地域は、現在ではバングラデシュとインドの西ベンガル州に二分されていますが、もともとこの地域では同じベンガル語が用いられ、東西をあわせたベンガルという文化的なまとまりも持っています。一方で二国に別れたことに象徴されるように、同じベンガル人でもこの地域にはヒンドゥー教徒とイスラム教徒がほぼ同じぐらい暮らしています。ヒンドゥーとムスリムというと紛争などの問題に目が向きがちですが、人々は別個に孤立して存在しているわけではありません。このような状況で実際にそれぞれの人々が何を思い、どのように暮らしているのか、あるいはそれぞれの感覚の違いのみならず共通項をまず文学作品から紐解きたいと思います。そして最終的には文学に限らず、絵や音楽、あるいは演劇などの分野にも視点を広げ、両者の関わり合いや融合的な文化の側面についても解説していくつもりです。この地域の人々の文化や歴史を知るだけでなく、そのダイナミズムや魅力も知ってもらいたいと考えています。