【オンライン】【高校生専用申込ページ】バイオマテリアルで実現する薬の体内宅配サービス
※高校生対象の申込ページです。
高校生のための 大学授業体験シリーズ
バイオマテリアルで実現する薬の体内宅配サービス
当講座は、東京都立大学の教員による高校生のための講座です。大学で研究・教育に携わる教員が、オンラインで講義します。文系・理系を問わず、ジャンルは多岐に渡りますので、興味ある講座を積極的に受講してみてください。
体になじむバイオマテリアルを用いて、最適な治療効果を上げることを目的としたドラッグデリバリーシステム(DDS)は、体内の必要な箇所に、ピンポイントで医薬品を運ぶシステムで、薬の宅配便に例えられます。DDSの未来を創る「化学」の力を学んでみよう!
1.届けたいところにピンポイントで運ぶ
バイオマテリアルは、ヒトの体の中で働く生体機能性材料で、使用される代表的な例では、人工臓器や人工関節などが挙げられます。人体は異物が侵入するとそれを排除しようと、拒絶反応を起こすため、生体組織になじむ素材が使われています。
このバイオマテリアルを用いて、体内の必要な場所にピンポイントで医薬品などを運ぶためのDDSの研究が進められています。血管の中で異物とみなされないバイオマテリアルでカプセルのようなものを作り、薬を中に入れます。届け先の臓器などの細胞へ、タグ(目印)をつけて送り出します。
2.筋肉再生、糖尿病の治療などを目指す
プラスミドDNAという遺伝子は、筋肉に注射すると幹細胞が活性化して筋肉の再生を促します。この遺伝子を、DDSで体内の未到達空間に届けられれば、その場での再生医療をはじめ、より多くの病気や障害の治療に繋がり、生活の質(QOL)が向上します。
また、糖尿病の治療に期待がかかるのが、亜鉛イオンデリバリーシステムです。血糖降下ホルモンのインシュリンの分泌量が減ったり、機能が低下したりすると、血液中に糖が充満して血糖値が高くなります。そこで、DDSにより、インシュリンの分解抑制機能を有する亜鉛イオンを、肝臓にピンポイントに届けて、糖の分解吸収を促進します。
3.認知症の治療への挑戦など、さらに広がる用途や可能性
治療や必要な成分を、目的の場所に拒絶反応なしに安全に届けるDDSは、今後の臨床現場において様々な活用が考えられます。認知症治療をはじめとする脳や神経系など、これまで難しいとされていた領域でも研究が進んでいます。DDSは、これまでの常識を覆す画期的な治療に欠かせないものとなることが期待されます。
- 開催日
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- 場所
- オンライン
- 主催者
- 東京都立大学
- 定員数
- 20名
- 費用
- 無料
- 申込期日
- 問い合わせ
- 03-3288-1050平日9:00~17:30
- 対象世代
- 現役世代
- 学習レベル
- 初級者
- 関連する資格、職業等


