教養としての組織論-個人と組織の統合-(上智地球市民講座)
講師:上智大学 名誉教授 小林 順治
【2026年度 秋学期 講座案内】
今期は、組織論の本源的な問題である「個人と組織の統合」を取り上げます。近代以降の組織論は、前半の機械論的組織論と後半の行動科学的組織論に大別することができます。機械論的組織論は、近代工業社会の急速な発展の原動力となった大規模な経営組織の実態を反映したものです。近代化の経済的側面である「産業化」は、「高度大衆消費社会」と呼ばれる、人類がそれまで経験したことのない「豊かな社会」を実現しましたが、それは「官僚制」の特徴を色濃くもつ大規模な経営組織がもたらす高度な能率によるものでした。
しかし、組織がより高い能率を追求し、ますます大規模化するのに伴って、深刻な事態が顕在化してきました。それは、組織メンバーである個人が、組織において人間らしく生きられないという事態であり、「人間性の疎外」という問題です。近代の経営組織は、一方で高度な能率を追求しなければならないという要求と、他方で組織メンバーが人間らしく生きるという要求とのジレンマに直面することになりました。経済的な豊かさは、精神的な幸せと必ずしも一致するものではありません。
機械論的組織論は、組織メンバーを「機械の歯車」にたとえるように、人間不在の組織論でした。それに対し、「人間性の疎外」問題を克服するための新たな組織論として、人間行動の科学的理解に基づく行動科学的組織論が登場してきました。20世紀後半に主流となったこの流れは、人間尊重の組織論ということもできます。「個人と組織の統合」は行動科学的組織論が目指す究極的な目的です。個人と組織の関係についての理解は、現代人の教養の重要な一部です。
※板書によって講座を進めます。筆記用具の用意をお忘れなく。
〈講座関連キーワード〉
①行動科学
②人間性の疎外
③統合
④職務満足
⑤組織変革
〈講座をおすすめしたい方〉
①組織論を入口とし、より深い教養を身に付け、充実した人生を送ることを望んでいる方
②組織論の正しい基礎的な知識を学び、組織についての理解を深め、それ活かすことよってより良い社会の実現に貢献したい方
③劣化しつつある日本社会の諸矛盾に違和感を抱き、この問題について考えてみたい方
〈受講することで学べること・得られること〉
①組織論の初歩的な知識と理解を得ることができる
②組織に関わる現代社会の諸矛盾に気づくことができる
③教養の幅を広げることによって、より正しく、より善い判断ができるようになり、より充実した人生を送ることができる
〈参考図書〉
特にありません。
- 開催日
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- 場所
- 千代田区
- 主催者
- 上智大学
- 定員数
- 60名
- 費用
- 一般受講者:13000円高校生以下:11000円上智関係者:11000円
- 申込期日
- 問い合わせ
- 03-3238-3552平日午前9時~午後5時
- 対象世代
- 学習レベル
- 初級者
- 関連する資格、職業等
- 設定なし
備考
※『申込ページはこちら』ボタンを押下後、上智地球市民講座申込サイトへ遷移いたします。


